6/17/2015

[201506/17] 大麻が未成年の精神病の原因に

Ganja making more youths psychotic 〜大麻が青少年の精神病の原因に〜

驚くことに、ジャマイカでは大麻の乱用による精神病の発病者が増えており、薬物乱用防止協議会(National Council on Drug Abuse)は現在、特に若い世代をターゲットにした啓蒙活動を展開しているんだそう。

ジャマイカでは腕利きと言われている薬物中毒専門の精神科医、Dr. Winstonの話によると、大麻を使用し、身体の異常を感じたことのある若年層の患者が増えているとのこと。
*ジャマイカでは2015年4月から大麻の個人使用が法律で認められました。

「現在、我々薬物乱用防止協議会が行なっていることの一つとしては、規制緩和後の正確な使用量を把握し、前後の比較を測定する研究を行っています。ところが思っている以上の若い患者が親と一緒に私のもとへやってきます。親達は、子供達は新しい法律が大麻を吸う権利を与えてくれたと信じていると言います。だから今こういう状態になっているんです。

加えて言えば、大麻の悪影響の結果、重篤な症状の人もおり、この確率が以前に比べて増しています。私は同じ病状の大人を治療することはありますが、信じられないことに、現在のその患者の多くは若者、それも18歳以下なんです。実は10歳もの若い子も患者の中にはいるんです。

私は毎日患者を診ています、日曜日も朝から晩まで。ですからその危険性について直接見てよく知っています。何がその精神病の原因なのかテストするんですが、大麻が原因として出てくるわけです。大麻の吸引はあなたを精神病に導くのです。これが真相です。」とDr. Winston。

新しい法律では、大麻の個人使用については現在、犯罪履歴には残らないことになった。また、商用目的ではなければ、家の中で個人の楽しみとして吸うことも、ラスタ信者に関しては集会などが行なわれる場所で宗教的な目的として大麻を吸うことも認められている。そして医療目的においても許可を取った場所であれば大麻を吸うことは認められている。

■重い処罰を
しかしながら未成年保護法令のもとでは18歳以下が彼らの健康を阻むような物を使用することは禁じられており、またそれを入手できるよう手助けした大人に対しても重い処罰が下される。(ジャマイカは18歳で成人とみなされます)

そこで協議会では啓蒙活動として、今週特に力を入れて未成年の大麻の使用を減らすこと、そして法律の境界線と法のもとでの個人の権利と義務について、対象となる未成年とと関係者に向けて説明していくという。

18歳以下の青少年に向けて大麻の使用を理解させる啓蒙キャンペーンは、”大麻の使用が犯罪履歴に残らない”ということの意味と、何がよくて何がダメか、ということをシンプルに説明するんだそう。

前出のDr. Winstonは薬物中毒精神科医として12年のキャリアを持つが、彼にとって、4月の法改正で大麻の使用量が増えたことは驚くことではないんだそう。

「薬物使用のリスク要因のトップにあがっているのは、入手することができる、ということです。ちなみにこれは、どの国でも法律の緩和を検討する際に常に議論されていることです。もし法律を緩めれば、その薬物が流通される可能性が増え、つまり使用される量が自然と上がるということになるからです。何かを得ようとすれば、諦めなければいけない何かがあるということです。ですから賛否両論、どちらも考えなければいけません。
現実問題、このキャンペーンは法律が修正される前、少なくとも1年前にはやっておいたほうがよかったでしょうね。まあ遅くなってもやらないよりはましだと思いますが。未成年の脳の発達レベルを考えると、単に法律がこうだからと説くだけでなく、善悪や守らなければいけないことをしっかり教える必要があります。彼らはこれが適切かどうかを決められる、脳の中で決断する機能を司る大脳皮質が発達していないのです。それが発達していないことが原因です。危険性について彼らの親がどれだけ知り、どれだけ聞いても、彼らはきっとまた同じことを繰り返すでしょう」

そして最後にこう付け加えた;
「だから法律で彼らを保護しなければいけないのです。どんな規制でも少なくとも役には立つでしょう」

記事原文:
http://jamaica-gleaner.com/article/lead-stories/20150616/ganja-making-more-youths-psychotic

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4月に法が改正された時、それ以前からジャマイカ人(大人)は各々マナーを持って大麻を使用していたでしょうから、皆にとってそんなに大きな変化にはならないだろうと思っていたのですが、なんと未成年の中毒患者が増えていると知り、非常に驚きました。とはいえ、関係者は想定できていたはずです、今回のこのキャンペーンが遅すぎないこと、また同じような子たちが増えないようこの組織が啓蒙し続けることを願います。

大麻の使用を認めた国や州では、大麻の持つ不思議な力が重病が治した、悪い細胞が消えた、というような症例が報告される一方で、今回のような問題が同じように起こっているのでしょう。明るい未来を背負う若者の乱用を見過ごす訳にはいきません。

ちなみにジャマイカは経済面における社会構図があり、豊かな人達と、ゲットーと呼ばれる地域に住む人達の生活はまったく違います。なので、この記事にある[未成年]は、ひとくくりに言っても、どういう層?と考えてしまいます。まず精神科医に連れて来ることができる親の経済力、心配度合い、と考えるとおそらくアップタウン層かな、と推測しています。

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