8/08/2016

レポート:日本のポータブル・レコード・プレイヤー展

今日のブログは、現在 東京・三軒茶屋で行われている "日本のポータブル・レコード・プレイヤー展"のレポートです。



この企画展は三軒茶屋のランドマークであるキャロットタワーで行われています。レコードを聴くうえで絶対に必要なプレイヤーの展示、それもポータブルに特化しているということでどんなものかと思い、今回足を運んでみました。





会場に行ってみると実は思っていたよりも小さなスペースで行われていたのですが、段々に積み上げる形でディスプレイされたプレイヤーたちはよく見るとひとつひとつが長い時間をかけて収集・保管されていたものだとわかります。

これらは昭和時代に様々な日本のメーカーによって作られた、その中でも選りすぐりのポータブルレコードプレーヤーで、よく見るポータブルプレイヤーだけでなく、ダビング(この言葉も最近聞きませんね)できるようテープの機能がついていたり、ピアノの鍵盤があったり、そしてパンダやウサギ、車や缶のモチーフのものや、手のひらサイズのものまで多種多様なものがここにはありました。どれも今も動くそうです。


  

左:車の形のプレイヤーは、レコードの上に載せることでその溝に沿って車体上部から音が出る
中:コップ型のプレイヤー。同じ大きさの小さなレコードを再生できます。
右:うさぎのモチーフのプレイヤーや、スピーカーとマイクがついているものも。

戦争が終わり、日本が少しずつ豊かになり始めた当時、高価なオーディオセットを買えなくても誰もがどこでも手軽に音楽を楽しめるよう作られたのがこのポータブルプレイヤーなんだそうです。


90年代頃から利便性を求めこの25年くらいはデジタル、ひたすら世の中がデジタルに向かって走り続けて来ました。そしてこれからもその流れは止められないでしょう。その一方で、ここ数年アナログの良さを改めてたどる年配者の増加、新しい世代のアナログへの興味の上昇が大幅ではなくとも数字に表れているようです。

もちろん私達もデジタル社会の恩恵を受け、こうしてオンラインで商売を始めさせていただきました。最初はジャマイカから、そして現在は東京で、ジャマイカの レコードをメインに皆様に提供させていただいています。国を超え、いつでもアクセスすることのできるインターネットは産業革命だとよく言いますが、まだそんな便利さを思いつきもしなかった時代・場所で作られた、魂のレコードたちはまだまだこの世にたくさんあります。


レコードに針を落とし、曲が始まるのを待つワクワクするあの瞬間をより多くの人に感じて欲しい、その担い手のひとつとしてこれからもレコードを、ひいては時を超えて人々から愛される優れた音楽を大切に提供していきたいと感じました。

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日本のポータブル・レコード・プレイヤー展
日程: 平成28年7月30日(土曜日)から平成28年8月28日(日曜日)まで
   会期中無休、入場無料(ただし、関連イベントは有料)
時間: 午前9時から午後8時まで
会場: 生活工房ギャラリー(世田谷区太子堂4-1-1 三軒茶屋キャロットタワー3階)
詳細はこちら:
http://www.city.setagaya.lg.jp/event/1991/d00147354.html


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Tings & Time Records
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