6/06/2016

曲紹介 - Vybz Kartel / Western Union -

今日は6/10に発売されるVybz Kartelの新しいアルバム"King of the Dancehall"に収録される曲、"Western Union"のご紹介です。(Western Unionについては下に記載)
キングストンでは先週、このアルバムのLaunch Up Partyがあったみたいですね。

この曲はキングストンのストリートでハスリン(悪いことやギャンブルでお金を稼ぐ)する人たちをFeatureしたもので、PVはジャマイカのダンスホールアーティストのPV制作ではおなじみのJay Willがプロデュースしており、路上で物を売る人、強盗、ギャンブラーなどなどが出てきます。それだけでなく、キングストンのストリートの様子、人々を取り巻くお金の、日々使われている場面が非常にリアルに映し出されています。


歌詞の一部を見てみましょう。
“Love letter to mi money / World-Boss VS Western Union / Yeah mi deh wid the Portmore Branch / Cute one, when shi deh round me / Height like Yoan / As you open up bare man gone in / But mi naw watch that / Every girl have two man / Backroad gyal naw sell it fi less than 2000,"
(訳)
「金についてのラブレターだ  ワールドボス VS ウエスタンユニオン
ウエスタンユニオンのポートモア(Kartelの地元)支店にいるぜ
俺が入っていくとかわいい女の子がいた ドアを開けると禿げた男が入っていった
でも俺は知ってるぜ どんな女も男が二人いるんだ
ポートモアの道に立ってる売春婦はJ$2,000以下で買えるんだ」

タイトルのWestern Unionというのは、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、銀行のように口座を持たなくても国を超えて個人間で送金ができるサービスです。受け取る側は、送金者が受け取った番号と自分の情報とIDを持っていけばその国の通貨でお金を受け取ることができます。(ウエスタンユニオン - Wikipediaより-)

海外に家族がいる人の多いジャマイカでは、家族からの仕送りをこのWestern Unionで送金してもらうことが多いようです。ちなみにWestern Unionは日本からは現在セブン銀行、大黒屋、ファミリーマートなどから送金することができます。

レゲエはジャマイカ人の生活を描いた音楽です。人種差別、世の不条理、アイデンティティ、恋愛、仕事、いろいろな題材があるなかで、お金について書かれた曲が多いのは、貧しさから来るものだと言えるでしょう。(その証拠に日本でお金について歌った曲はあまりありませんよね)

先日、観光省のトップが日本を訪れ、日本人観光客を増やすためのミーティングを行うという記事を取り上げましたが(こちら)、この曲のようなジャマイカは、お偉いさんが外国に見せたくないジャマイカのもう一つの顔です。


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Tings & Time Records
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